コラム COLUMN
猫の寄生虫感染に要注意!気になる症状はすぐに獣医師に相談を
こんにちは。
八潮市のくさの動物病院です。
近年は猫を室内で飼育されるご家庭が増えてきましたが、うっかり外に逃げてしまうこともあるようです。
猫が屋外に出てしまうと、寄生虫に感染する可能性が高くなります。
また、犬と比較すると野良として暮らす猫の割合は多く、野良猫における寄生虫の感染の可能性は、飼育されている猫よりも高確率です。
今回は、猫の寄生虫について症状や治療法について解説します。
今回お話しするのは、「猫のお腹に寄生する内部寄生虫について」です。
猫の内部寄生虫は、過去に猫から人間に感染した例があるため、注意が必要になります。
猫によく見られる内部寄生虫は、以下の通りです。
●猫回虫(ねこかいちゅう)
回虫は、白色で細長い寄生虫です。
猫の胃・小腸に寄生し、猫から栄養を奪ってしまうことが特徴です。
母猫から子猫に母乳で感染するため感染が広がりやすく、特に野良猫への感染が多くみられる寄生虫なので、野良猫を保護したときには注意しましょう。
日本では過去に猫を介して人に感染した例が、1965年~1991年の間に21例発生しています。
●瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)
サナダムシの通称で呼ばれ、中には体長1mにまで達するものもいます。
ノミを介して感染し、猫の小腸に寄生しますが、命にかかわる症状はあまりありません。
片節というパーツでつながっていて、猫の便の中で動いている片節を発見することで、感染が発覚することが多いパターンです。
瓜実条虫への感染率は、1993年の調査で、猫は平均24.3%というデータが出ています。
●猫鉤虫(ねここうちゅう)
体長1㎝くらいの寄生虫です。
猫の腸内に寄生し、腸管に噛みつき血液を吸って栄養にします。
貧血や下痢、血便といった症状がみられるときは、猫鉤虫の寄生を疑いましょう。
上記の寄生虫は猫によく見られますので、猫や猫の排泄物から寄生虫を発見した場合には、すぐに獣医師に相談してください。
(参考:環境省|人と動物の共通感染症に関するガイドライン-イヌ・ネコ回虫症p56ウリザネ条虫症) >
猫の寄生虫は、駆虫薬を投与することで治療できます。
治療自体は難しいものではありませんが、大切なのは寄生虫に感染しないように予防することです。
ノミを介して感染する瓜実条虫は、ノミを駆除することで感染を防ぐことができます。
定期的な駆虫剤の投与で、まずはノミの感染を防ぎましょう。
寄生虫に感染しているかどうかは、便を検査することでわかります。
野良猫を保護した時には、まず寄生虫感染を疑い、動物病院で検査をしてもらいましょう。
またお家で飼育している場合も、猫が屋外で散歩したり遊んだりする場合は、定期的に寄生虫検査を受けることが大切です。
くさの動物病院では、寄生虫の駆虫はもちろん、寄生虫感染の予防となるノミの駆虫薬の処方も行っています。
使いやすさに合わせて飲み薬タイプやスポットタイプなど、様々な駆虫薬の処方が可能です。
1年を通じたノミやダニの駆虫で、寄生虫の感染を予防しましょう。
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